オクターブファズ”Cabatone WAW Fuzz”のトランジスタ、ダイオードをチョイスして行く
まずカタチから入るタイプw
私は中身よりもまずはカタチから入るタイプ(^^ということで、前回の記事ではGuyatone WAH FUZZ FS-5のオクターブFuzz部分のオマージュした”Cabatone WAW Fuzz”のケースの構想をAutodesk Fusionを使ってモデリングし、レンダリングしてみたという記事をアップさせていただきました。
で、トランジスタを入れて音出ししてみる
これも実際に部品を実装してみて音出ししてみます。
あらかじめこちらの記事に書かせていただいていたように使用するトランジスタを計測していますので、次はトランジスタの選択です。
そしてこちらの基板を用いて計測したトランジスタを実際に音出ししてみるテストボードです。まずは自宅でどのトランジスタが良いかを確認してみました。
これでだいたいトランジスタのセレクトが終わったら次にスタジオでの大音量でのテストです。
やっぱりFuzzのテストは大音量でやろう
自宅でのミニアンプの音ではどうしても低音の具合が確認するのが難しいですね。一方でスタジオで大音量で鳴らすとその場の空気を震わせるエネルギーが違いますので、やはり私にとってスタジオでの音出しテストが重要です。
さらに、テスト基板ではトランジスタのバイアスを可変抵抗で設定できますので、よい抵抗値なども探ってみます。
ゲルマニウムなクリッピングダイオードも重要
トランジスタのセレクト、バイアスを決めた後、次はクリッピングダイオードのセレクトに入ります。
Guyatone WAH FUZZ FS-5の回路ではかなり大きく増幅した信号を周波数逓倍回路でオクターブを生成しますが、そこにクリッピングダイオードによって信号を圧縮します。
所謂ハードクリッピング回路ですが、ダイオードのVf値によってオクターブ信号を圧縮する電圧が変わってきますので、意外に音に影響があります。
出回っている回路図では1N34Aとか1N60が使われていることになってはいるのは、当時の定番のゲルマダイオードということで、実際私の手元にあるオリジナル機やネットに出回っている基板の写真を見てもなかなか特定が難しいようです。


一方、特定できたとしてもこれらのゲルマダイオードはちょっと探せば購入することも可能ですが、同じ型番でも様々な外観のものがやってきます。
販売されている側もオリジナルの型番を錯綜されている場合もありますし、1N34Aにおいてはゲルマニウムダイオードではなく、どこかのショットキーバリアダイオードを1N34Aとして販売されている場合もありますね。
まぁ1N34Aの代替できるということは間違っていないですが、やはりここは当時のゲルマニウムダイオードを入れたくなります。
ゲルマニウムダイオードを差し替えて音出しチェック
ということで、手元にあるゲルマダイオードをいくつか差し替えて音出ししてみました。
こちらは超怪しい1N34Aを入れた場合。
次にいくつかのゲルマダイオードですが、そんなこんなであえて型番は出していません。
そして、ある程度クリッピングダイオードを絞り込むことができましたので、オリジナルのIbanezのオクターブファズとも比較しながらダイオードもセレクトしていきます。
Cabatone WAW Fuzzの金属皮膜と炭素皮膜抵抗の2種類の本番基板を準備
そして、これらの組み合わせに大体目途が付いたら、本番基板に選択した部品を入れたもので音出しチェックです。
この本番基板は、すべての抵抗を金属皮膜抵抗で組んだものと、炭素皮膜抵抗で組んだものを準備してテストです。
ただ、この比較テストは、トランジスタやコンデンサは同じメーカーのものを使い出来るだけ似た特性のものを選択して組みましたが、いずれも誤差があるため必ずしも抵抗の違いだけではないとは思いますので、2つ作成して気に入ったものを採用をしたいと思います。
で、最後の最後にGuyatone FS-5 Wah Fuzzと3台でチェック
何度もチェックして同じようなつまらない動画ばかり上げて申し訳ありませんでしたm(__)m
さて、次の記事ではこの基板を本番筐体に組み込みます。

