#BOSS #TB2W #ToneBender

もう完売みたいだけど BOSS Tone Bender TB-2W 発売決定でわかったことを掘り下げてみた


昨日、BOSSからTone Bender TB-2Wの発売日決定が発表されました。こちらのブログにまとめていますが、1日を待たずして、というか夕方に発表して夜にはどこでも買えないという異常事態になっています。

BOSS ToneBender TB-2W 発売決定!即完売!?でもワンチャンあるっ!?

夏までに発売という話でしたのでまさか2月初旬に価格発表して4月24日に発表されるとは、私を含めて油断されていた方も多かったのではないのでしょうか?

ということで、もう諦めてw冷静に新しい事実を紐解いて行こうかと思います。

世界限定3000台

ToneBender MKIIの回路は3石のゲルマニウムトランジスタが使われますので、BOSSが調達出来たトランジスタは約1万個あたりだったのでしょうね。

この数、おそらく異常に少ないですよね。
例えば、世界20カ国に輸出したとしても、一カ国あたり150台。
人口比から考えて米国、日本、中国あたりが巨大マーケットでしょうか。
そしてBOSSが日本を贔屓したとしても500台という感じでしょうかね。

更に、特別なミュージシャンとか、特別な取引先、特権階級の方を引くと、一般市民に出回る数は200台とか300台なんじゃないでしょうか?(あるいはゼロに近いかも)

で、日本の大型楽器チェーンが10くらいあるとすると、もう1社あたり20台〜30台で、おそらくですが事前予約で埋まってしまう数ですね。

なので、もう諦めましたw

BOSS定番のバッファーは出力側のみ

TB-2Wではバッファードとトゥルーバイパスを切り替えられますが、以下のようなスペックになっていました。

バッファードの時

  • エフェクトOFF時
    • 入力インピーダンス 1MΩ
    • 出力インピーダンス 1KΩ
  • エフェクトON時
    • 入力インピーダンス 15KΩ
    • 出力インピーダンス 1KΩ

トゥルーバイパスの時

  • エフェクトOFF時
    • 入力インピーダンス –
    • 出力インピーダンス –
  • エフェクトON時
    • 入力インピーダンス 15KΩ
    • 出力インピーダンス 15KΩ

これらのことから、BOSS定番の入力バッファーが使われていないことになります。
On/Offできるのは出力バッファで、単体では入力インピーダンス1MΩ、出力インピーダンス1KΩという回路になっていると思われます。(最初のOD-1は470KΩということですが)

BOSSの殆どのコンパクトペダルは、入力インピーダンス1MΩ、出力インピーダンスが1KΩとなっていて、アナログFUZZのFZ-2もFZ-3もこの値です。
よって、どのような接続を行っても安定した動作を行うことが保証されています。

しかしTB-2WはバッファースイッチのOn/Offに関わらず、ギターの出力とゲルマニウムトランジスタが直結になります。

つまりTB-2Wの入力15KΩとしたのはBOSSの統一したコンセプトを変えても、ギターと直接接続しボリュームコントロールに追従するSolasoundのFUZZペダルを再現するんだという強い意志を感じることができます。

事実、BOSSの説明でもTB-2Wはギターに最初に接続するペダルであると書かれています。

また、出力バッファーが付いているのは、ワウペダルなど入力インピーダンスが低いペダルをTB-2Wの後に接続して安定動作を行うことも前提とした親切な設計ということですね。

流石BOSS

トゥルーバイパスは?

TB-2Wで驚きなのは、本当にトゥルーバイパスを実現してしまったことだと思います。その方法はどのようなものなのでしょうか?

オーソドックスに3DPTスイッチを採用しているのでしょうか?
ただ、それだとこれまでのBOSSペダルの魅力であった切り替え時にポップアップノイズが出ないということはどうなんでしょうね。

あるいは、物理的なリレー回路使っているのでしょうか?
実績とコスト考えるとリレー方式の確率は低そうですが。

消費電流60mAから判ること

スペックには消費電流60mAで、電池寿命4時間となっています。

これ歪み系ペダルとしては異例に短いですね。

  • FZ-2 16mA
  • FZ-3 6mA
  • BD-2 20mA 24.5時間
  • BD-2W 18mA 20時間
  • JB-2 50mA 9.5時間 2つの回路が入っているので2倍と思われ
  • FZ-5 36mA 10時間 デジタル回路なので消費電力大きい
  • DM-2W 35mA 15時間 アナログディレイ
  • DD-8 65mA 5時間 デジタルディレイ
  • DD-3T 45mA 11.5時間 デジタルディレイ
  • DD-200 225mA 4時間 デジタルディレイ

消費電流も多いですがTB-2Wの電池寿命の4時間は異例に短いですね。(ところで、BD-2とBD-2Wの消費電流と寿命が逆転しているのも面白いですね。)

これは大型デジタルディレイペダルのDD-200並みの電池寿命です。
これはバッテリの電圧降下にかなり敏感な回路になっているということですね。

しかしFUZZ回路としてのToneBenderの3石トランジスタ回路は少々電圧低下しても動作する筈です、実際7Vでも安定して動作するわけですから、電圧低下に敏感なのは周りの部分ということになります。

またBOSSのTB-2Wの7V-9V-12V切り替えの説明を読むと、バッテリの状態にも関わらずこの電圧を供給できること書かれています。

まとめると

  • アナログ回路にも関わらず消費電流が多い
  • バッテリの電圧低下に敏感でバッテリ使っているとすぐに動作しなくなる
  • バッテリの細かい実電圧に関わらず内部では設定した電圧で動作させている
  • ゲルマニウムPNPトランジスタによるToneBender回路はマイナス電圧が必要

これらのことから、おそらくですが、DCDCコンバーター、DCレギュレータ、或いは可変電圧チャージポンプ回路とか負電圧チャージポンプで構成された電源が使われていると予測します。

ということで、早く本物の音が聞きたいですね!
どうやったら手に入れることができるんでしょうか?(^^

前回の推測記事はこちら。

Talk with BOSSで Waza TB-2W ToneBenderの回路の秘密?そして生産台数や価格は?映像じっくり聞いて更に判ったこと

BOSS Waza TB-2W Tone Benderに使われたゲルマニウムトランジスタは何?映像じっくり観察してみて判ったこと





もう完売みたいだけど BOSS Tone Bender TB-2W 発売決定でわかったことを掘り下げてみた」への2件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です