RAT回路のお勉強 – コンデンサで音が変わるの?

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=1KΩの場合 #ProCo #Rat
2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=1KΩの場合

前回の記事ではDISTORTIONで使われている可変抵抗で音が変わるかもという記事をポストさせていただきました。

前の記事でオペアンプの帰還回路のゲインとEQを決定する47Ωと2.2μFのコンデンサが与える影響が結構高いことが判りました。
更にその他のコンデンサについてシミュレーションしてみたのですがRAT回路のコンデンサの中で最も影響があるのはこの2.2μFのコンデンサなようでした。

帰還回路の2.2μFのコンデンサに注目

なのでこの記事ではこのDISTORTIONと可変抵抗と密接にかかわっている、2.2μFのコンデンサについて掘り下げていきたいと思います。

ちなみに、前の記事でご紹介したJHSのRATの歴史記事に書いてあるのですが、初期のRATではこの2.2μFのコンデンサなどでタンタルコンデンサが使われていたようですが、その後のモデルでは電解コンデンサとなっているようです。

“The early versions with tantalum capacitors sound way better.”
This myth is a classic case of a guitarist needing something to explain an idea. Early RAT models used a certain type of capacitor known as a tantalum capacitor and were replaced eventually with normal electrolytic capacitors. The idea that these tantalum caps sound better is completely illogical and false. 

ということで、手持ちのPhilips/Vishayの電解コンデンサ2個とタンタルコンデンサを準備してマルチメーターで計測してみます。

電解とタンタルの2.2μFコンデンサの計測結果

こちらはFuzz Faceクローンの入力カップリング用として定番となっているPhilips/Vishayの電解コンデンサ2個。

Philips/vishayの2.2μF電解コンデンサ
Philips/vishayの2.2μF電解コンデンサ

こちらはVishayのタンタルコンデンサ

Vishayの2.2μFタンタルコンデンサ
Vishayの2.2μFタンタルコンデンサ
マルチメーターでコンデンサを計測
マルチメーターでコンデンサを計測

計測は1KHzでの容量値とESR(直流抵抗値)です。
1KHzで計測したのは、この2.2μFのコンデンサ回りのインピーダンスは1KHzから5KHzかけて最も影響がでる(増幅率が高くなる)からです。

マルチメーターではこんな感じ

Vishay 電解 #1

Vishay 2.2μF電解 #1の計測値
Vishay 2.2μF電解 #1の計測値

Vishay 電解 #2

Vishay 2.2μF電解 #2の計測値
Vishay 2.2μF電解 #2の計測値

Vishay タンタル

Vishay 2.2μFタンタルの計測値
Vishay 2.2μFタンタルの計測値

3個のコンデンサの計測結果まとめ

容量値ESR(直流抵抗値)
Vishay 電解 #11.859μF12.87Ω
Vishay 電解 #22.177μF5.02Ω
Vishay タンタル2.113μF1.58Ω

電解コンデンサよりもタンタルコンデンサの方が高性能と言われているのは皆さんご存じの通りですがその傾向が出ていますね。

計測結果の値をRAT回路に適用してシミュレーションしてみた

ということで、これらの3つのコンデンサの実測容量値とESR値を回路に適応し、理想コンデンサ(ESR=0Ω)でシミュレーションしてみました。

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=0Ωの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=0Ωの場合
2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=0Ωの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=10Ωの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=10Ωの場合
2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=10Ωの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=100Ωの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=1KΩの場合
2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=1KΩの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=10KΩの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=10KΩの場合
2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=10KΩの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=100KΩの場合

2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=100KΩの場合
2.2μFコンデンサの実測値を入れて計測してみた R3=100KΩの場合

ということで、それぞれのDISTORTIONのセッティングそれぞれ、Vishay 電解 #1のコンデンサとVishayタンタルコンデンサは2~3dbくらいピークの差が出てきます。(シミュレーションで)

3dBは電力比で2倍、音圧非で1.4倍の差がでてきますので場合によっては聞き分けられる可能性が高いですね。

いったんまとめ

ESR値が低いタンタルコンデンサの方が当然理想コンデンサの周波数特性に近い結果になるようです。

ちなみに、最近のオーディオ用の電解コンデンサでは、今回計測したタンタルコンデンサよりもESR値が小さいものも多いですね。

またフィルムコンデンサを使うと更にESR値は小さくなるので、理想コンデンサの周波数特性に近くなると思います。

ただし、RATとして、更にビンテージRATとしてどのような特性の2.2μFのコンデンサが「音が良い」とか「ビンテージRATらしい」音になるのかは判らないかもです。
これまでの記事のようにオペアンプでも、JFETでも、可変抵抗でも音が変わって来るようなので、組み合わせが多くて難しいですね。

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