#Warmoth#ワーモスネック

新ワーモスサイトまとめ:カスタムネックをオーダーする前に最初に決めるべきこと:コンストラクション


先日、Wormothのサイトがリニューアルオープンしたのをお伝えしました。

WarmothのWebページが全面刷新!面白過ぎるのでこれで数日は暇が潰せるレベル!

そこで、今回の記事はネックの選び方第一弾をお届けいたします。

テレキャスタータイプかストラトキャスタータイプか

ワーモスのネックをオーダーする上で最初に決定する必要があるのは、ヒール形状が四角いテレキャスタータイプか、ラウンド形状のストラトタイプにするかということです。

  • ストラトキャスタータイプネック → ストラトポケットにもテレポケット(隙間発生するけど)にも入ります。
  • テレキャスタータイプネック→ストラトポケットには入りません。

こちらの公式ページで解説されています。

こちらの動画でも解説されています。

ネックのトラスロッド構造=コンストラクションを選ぶ必要がある

ワーモスでネックをカスタムビルドする際に最初に選ぶのがネックコンストラクションです。

コンストラクションによって、適用可能なネック材が絞られたり、トラスロッド調整方法の違い、また、サウンドの傾向も変わってきます。ということでトラスロッド構造についてまとめてみました。

モダンコンストラクションとは

おそらくワーモスとして最も推しているのがこのモダンコンストラクションだと思います。

ワーモスの説明によれば、抜群に安定しており、特にGOTOHのサイドアジャストメント付きのネックは調整もすぐに可能ということです。

ワーモス サイドアジャストメント
Warmoth

このサイドアジャスト機能によって特に頻繁に調整が必要となるツアープロギタリストに最適ということです。
まぁつまりは全員に最適なネックということですが。

トラスロッドの特徴は2本の鉄棒で構成されるダブルトラスロッドですが、初期状態では2本のトラスロッドはストレスがかかっておらず、ボルトを締めることで、1方の鉄棒の長さを変えて連結した2本の鉄棒を撓ませるということです。
これによって逆方向、順方向共にトラスロッド単体で反力を発生させることができるので様々な調整に対応出来るということです。

ダブルトラスロッドについてはWarmothの公式YouTube動画で説明されています。

対するビンテージタイプのシングルタイプのトラスロッドは曲げた状態つまり最初からバネを撓ませた状態で入れられていているのとは異なりますね。

で、ワーモスは、ビンテージタイプもモダンタイプも料金は変わりません。つまりサイドアジャストというハイエンドギターと同じ機能をチャージ無しで手に入れることが出来、しかもネックが最も安定しているということならもうこれを選ぶしかないですね、、、、、、と単純に行かないのが楽器の世界ですね。

それは一部の方にとっては音に影響を感じられるということです。

  • ダブルトラスロッドはその名の通り、2本の鉄棒が入るので、ネックの中に別の固有周波数を持つ鉄棒が入れられることになる。
  • またネックの質量が若干重くなる。
  • ロッド中間は2本の鉄棒が木材と完全に密着していない。(隙間が発生している)
  • トラスロッドによってネックに対し張力(弦の張力と同じ方向)が発生していない。(良い点かもしれませんが、とにかく音は変わるようです)

確かに、ネックはギターのパーツの中で弦以外で最も振動する部分ですし、更に振動し易く減衰し難い鉄棒が入っているわけですから音質への影響はかなり大きいと考えられます。

また、この構造からワーモスではメイプルのワンピースネックは制作出来ません。
メイプル指板を選択することは可能ですが、メイプルの指板が貼られることになります。

ビンテージコンストラクションとは

昔からのシングルトラスロッド構造です。
しかも、ネックのヒール部にアジャストメントが付いていますので、基本トラスロッド調整はビンテージギターと同じくネックを外す必要があるので超めんどくさいですね。
また、順反り方向のみしか調整できません。(逆反りがそれほど発生するかは知りませんが)

でもこれも音に良い影響があるから生き残っているということだと思います。

  • ビンテージギターから現在大部分のギターがシングルトラスロッドなので、違和感が無い安心のサウンド。
  • トラスロッド全体で復元力を発生する為木材に密着している。(ダブルトラスロッドは両端で反力を発生)
  • トラスロッドを締めることで、弦と同じような張力を発生させる、つまり弦の張力と共に2重の力で木を圧縮されている。(ダブルトラスロッドは2本のロッド間の張力の差のみ)
  • 調整ボルトがヒール側にあるので、ヘッド側が軽くなる。

つまり(かなり)不便でも鳴りが良いとなんでしょうかね。
そしてワーモスでの制約は21フレットだけ制作できるということも注意点かと思います。

ビンテージモダンコンストラクションとは

基本的にビンテージと同じくシングルトラスロッドですが、ビンテージと違うのは調整がヘッド側で出来ることです。
これによって、ビンテージのようにネックを外さないでも調整可能になります。

これでいいじゃないかというかとやはりちょっと気になる所があります。

  • ヘッド側に調整用ナットが付いているので、ビンテージタイプよりほんの少し重いパーツがヘッド側に埋め込まれている。
  • ヒール側にトラスロッドが効いていないかも、、、、実際は問題無い筈ですが。

実際、モダンなハイエンドギターでもヒール側の調整となっている例が多いのはやはり、これらのネガポイントが気になる点かもしれませんね。(これらのギターは工夫してネック外さないでも調整できるようになっているものも多い)

ただ、多くのネックがシングルトラスロッドでヘッド側での調整というパターンが多いのでまぁ標準と言えば標準かもしれませんね。

モダン・ティルトバック・コンストラクションとは

上の図のようにヘッド角付いている構造ですね。

ティルトバックはネックのヘッドを接木とするスカーフジョイントで作られています。

ギブソンのいいギターのネックはマホガニー材から接木することなく削り出されていますが、このようなスカーフジョイントのヘッドは材の節約の為もあるかと思いますが(少しかもしれませんが)強度をアップ出来るというメリットもあるようです。

このコンストラクションもダブルトラスロッドとなっていますが、調整はヘッド側のみになります。

ちなみに、このタイプのネックは、ボディ側のカスタムでチューンOマチックブリッジを(リセス)埋め込まないで取り付けるオプションで、ネックの仕込み角を持たせるオプションがありますので、ヘッド角も合わせてギブソンタイプのギターと同じような弦のテンションを味わうのに向いていると思います。

またフロイドローズのようなロックナットを使う場合でもネック全体に角度が付いていますので、テンションバーがかくても大丈夫というメリットもあるようです。

こちらの動画でティルトバックヘッドのネックに付いて説明されています。

ワーモスのネックコンストラクション音質比較ビデオ

ワーモスがちゃんとしているのはこれらのことを踏まえた各タイプの音質比較動画をアップしているということです。

結論としてはやはり音質は変わるようで、モダンタイプはメタルなどのモダンな音楽に向いているということですね。
ただ、この動画を聞いても判るか判らない程度の差でもあると思いますが、弾き手にはより違いが伝って来るというのは間違い無いようです。

ワーモスの各ネックで選択可能な構造一覧表

ということで、これまで説明させていただいたネック構造に付いて簡単な表に纏めてみました。

Warmoth Neck Models
Warmoth Neck Models
ペグ
ホール数
モダンビンテージ
/モダン
ビンテージモダン/
ティルトバック
STRATOCASTER6line✔️✔️✔️✔️
CBS STRATOCASTER6line✔️✔️✔️
TELECASTER6line✔️✔️✔️
JAZZMASTER6line✔️✔️✔️
WARHEAD6line✔️✔️✔️
WARMOTH3/3✔️
VORTEX3/3✔️
Hombre3/3✔️
NOMAD6line✔️
ARCADE6line✔️
SLAPSHOT6line✔️
Snakehead3/3✔️✔️✔️
Mooncaster6line✔️
ARROW HEAD6line✔️
MUSTANG/JAGUAR 24″6line✔️
MUSTANG/JAGUAR CBS 24″6line✔️

さすがストラトタイプは万能で、全ての選択肢が可能ですね。
一方で、WarmothオリジナルのWarheadとWarmothヘッドはそれぞれ役割が分けられているという感じでしょうか。

Mooncasterヘッドはビンテージっぽくってカッコイイんですがモダンのみ選択可能です。

ムスタングやジャガーのショートスケールもビンテージイメージがありますが、モダンのみ選択可能ですので留意しておいた方が良いですね。

スネークヘッドはカタチがあまりもシンプルなので好き嫌いがあるかもしれませんが、3/3ペグホールかつビンテージコンストラクションでメイプルワンピースネックを作ることが出来るのも注目ですね。

SLAPSYOTネックは変形ヘッドなのに、スカーフジョイントのティルトバックヘッドではないのも注目だと思いますが、フロイドローズには最も向いていないかもしれません(^^

ワーモスネック構造の選択方法まとめ

  • モダンコンストラクション
    • ダブルトラスロッド>最も安定して、最も調整しやすい
    • メイプルワンピース不可
    • 多くのネック材がチョイス可能
    • サイドアジャスト>簡単調整
    • 少し重い>サウンドも少し重い
  • ビンテージモダンコンストラクション
    • シングルトラスロッド
    • ヘッド側アジャスト
    • メイプルワンピース可能
    • 鳴りはビンテージに近い
  • ビンテージコンストラクション
    • シングルトラスロッド
    • ヒール側アジャスト
    • メイプルワンピース可能
    • 21フレットのみ
    • 鳴りがいい
  • モダン/ティルトバック
    • ダブルトラスロッド>最も安定して、最も調整しやすい
    • 多くのネック材がチョイス可能
    • ヘッド側アジャスト
    • メイプルワンピース不可
    • 角度付きヘッド、スカーフジョイント

いかがでしょうか?
今回はワーモスでネックを選ぶ際にまず重要になるネック構造のお話でしたが、個人的には3つの全てのタイプを所有していますが、いずれのタイプも安定性には問題無いと思います。

Warmothに注文していたネックを2本が届いたので開封〜

これらをタッピングしてみると明らかに反響音が違います。
勿論材の違いはありますが、なんとなくトラスロッドの反響音も感じます。
モダンタイプの方が重い音が帰って来ますし、ビンテージタイプの方がよりアコースティックな音のように感じます。

でワーモスが書いているように本当にツアーなどであらゆる場所や季節に対応するネックはモダンコンストラクションで決まりだと思います。
音も低音寄りなので、無駄な倍音が発生せず歪み重視の方は向いているという解説も動画でされています。
また、料金アップチャージ無しでネックのヒールサイドで調整できるのようになるのがとても魅力的にですね。
更に、個性的なデザインのネックもモダンしか選択できない場合があります。

それと逆なのがビンテージコンストラクションで、鳴りが最優先の方が選択すべき構造だと思います。
ただしビンテージを選んだのに重いペグを選ぶのは元も子もありませんので、ビンテージコンストラクションネックのペグホールもビンテージのクルーソンタイプしか無いのではと思います。
また、フレットもステンレスでは無くニッケルが向いていたり、ネック材や指板材もトラディショナルな選択が向いている筈です。

一番自由度が高いのが、ビンテージモダンコンストラクションのネックで、鳴りもビンテージタイプに近く、トラスロッド調整も簡単なので、最も一般向けかなと思いますが、逆に中途半端という感じかもしれません。

ということで、カスタムビルドする時に最初に選択するのがヘッド形状、次にトラスロッド構造ということになりますので、まずはオーダーされる前にご検討されていればスムースかと思います。

また、在庫品から購入される時も、トラスロッド構造を意識された方が失敗は無いかなぁとも思いますので、是非注目お願い致しますね。

ではでは





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