Project JAZZCASTER – by カバ野郎

自作エフェクターとかWarmothのパーツでギターを組み上げるとか、自作エフェクターにチャレンジしてみるブログ。

#ProCo #Rat#エフェクター#自作エフェクターJLCPCB

JLCCNCのでエフェクターケース(筐体)の板金による制作費用と送料を見積もってみた編

前の前の記事でエフェクタケース(筐体)をJLCCNCで制作してもらう準備のまとめ記事をポストさせていただきました。

でその次の記事ではJLCPCBでのRATの基板制作の見積もりのまとめています。

ということで、この記事ではJLCCNCでは板金のパーツを制作するのにいったいどのくらいの費用が掛かるのかをまとめてみたいと思います。

板金制作で発注するにはSTEPファイルが必要

前の前の記事の通り、3DCADで筐体を設計し、それをSTEPフォーマットのファイルで書き出すことでJLCCNCで見積りから発注まで全てオンラインで行うことが可能です。

JNCCNCにアップするSTEPファイルとは

GoogleさんのAiに聞いてみました。

STEPファイル(.step, .stp)とは、製品のデータ交換を目的とした国際標準の3D CADファイル形式で、異なるCADソフトウェア間で3Dモデルの形状や設計情報を高精度に共有・編集するために使われます。CAD/CAM/CAE分野のデファクトスタンダード(事実上の標準)であり、高精度なデータ保持と高い相互運用性(互換性)が特徴です

ということで、最近の3DCADはほぼSTEPファイルの書き出しに対応していますので、どれを使っても大丈夫だとは思いますが、ただAUTODESK Fusionの無料版だとSTEPファイルのエクスポートができないようなのでご注意お願いします。

ProCo RAT1の筐体を同じサイズのデータで見積りしてみた

ということで、まずはRATの筐体を採寸してFreeCADでモデル化したSTEPファイルをアップロードしてみました。
まずはアッパーシェルからです。

ちなみに板厚はCADモデル側で3mmに指定しており、ディフォルトではアルミ5052の素材でオプションなしだと993円で作ってくれるみたいです。
勿論ボリュームポット、ジャック類、フットスイッチ、締結ネジの穴もモデルで指定しています。
(ちなみにRATのオリジナルと同じく、タッピングビスを使う想定なので、ネジ部はただの穴です)
これで制作してもらって、自分で塗装やシルクスクリーンを入れられるなどする方はこの価格はかなり納得なのではないでしょうか?

素材を選択するとどうなるのか?

合金鋼でCold Rolled Steel(普通の鉄)を指定すると916円になりました。

ということで、各素材での制作価格はこんな感じです。

  • アルミ Aluminum 5052 993円
  • ステンレス Stainless Steel 304 1146円
  • ステンレス Stainless Steel 304 1038円
  • 合金鋼 Cold Rolled Steel 916円
  • 合金鋼 Galvanized Steel Sheet 916円

思ったほど素材での価格差はないようですね。
ちなみに、話題のエフェクターが採用しているブラス素材はないようですが、エフェクタは筐体で音が変わるのが通説ですので、これらの素材で制作してみて違いを確かめるのも良いかもしれません。
また、RATの筐体はただの鉄板ですので、オリジナルに忠実に制作するにはCold Rolled Steelを選択という手もあるかもしれません。

表面処理の価格は?

JLCCNCでは塗装、シルクスクリーンによるロゴ入れや表面処理までやってくれるみたいです、但し塗料の色などは数色に定型化されているようです。
ということで、アルミ素材の場合はこのような表面仕上げが選択できるようです。

パウダーコーティング(粉体塗装)はこのような色が選択できます。また、マットとグロスが選択できます。

で価格は1304円になるので、311円のアップチャージということですね。
粉体塗装は私のようなアマチュアがやっちゃうラッカーや水性のスプレー缶塗装より耐久性があるようなので、良い選択だと思います。

Conductive Anodizingは導電性陽極酸化で、色はアルミ色ですがちょっと高級感がでて来るのでしょうかね。価格は1798円となりますが筐体表面に導電性能が追加されますので音に拘るビルダーさんは電子表皮効果が云々などのうんちくを追加するためには良いかもしれません。(しらんけど)

次にAnodizing(陽極酸化処理、アルマイト処理)を選択してみます。

アルマイト処理はアルミ素材ならではの塗装ではなく表面処理によって美しくカラフルな外観となりますので、こちらも1798円でちょっとお高いですが、外観に拘るビルダーさんは気になる処理だと思います。

更にHardcoat Anodizingはその名の通り、やわらかいアルミの表面を強固にする処理のようで、黒色だけ選択できるようですが価格はさらに高く2707円となりますが、最高の高級感がある外観になるかと思います。(かもしれません)

次にステンレスですが、基本的にはパウダーコートと、ブラッシング処理が選択できるようになります。

ステンレスの表面仕上げなしだと1038円なのでわずか112円を追加することで、ブラッシング処理をしてくれるようなのでこれはお得かもしれません。(好き嫌いはあるかもしれませんが)

合金鋼の表面処理はパウダーコーティングだけで1227円になります。こちらもアップチャージは300円ちょいですね。

ということで、この筐体ではまずはアルミのパウダーコーティングの表面処理制作してみたいと思います。

注文ロット数によって価格はどうなるのか?

ということで、これまでは1個作ったときの見積価格でしたが、同じ形状でたくさん制作してもらった方が1個あたりの価格は安くなる筈です。
なのでまずは、アルミのブラックパウダーコートの仕上げで2個で注文してみました。

すると、板金1個の制作費用が1304円だったのですが、わずか413円プラスでもう1個作ってもらえることになります。
よって注文数によって見積もって1個あたりの価格を調べてみました。

  • 1個 1304円
  • 2個 1717円 +413円 (1個あたり858.5円)
  • 3個 2219円 +502円 (1個あたり739.7円)
  • 4個 2733円 +514円 (1個あたり683.3円)
  • 5個 3245円 +512円 (1個あたり649円)
  • 6個 3443円 +198円 (1個あたり573.8円)
  • 7個 3897円 +454円 (1個あたり556.7円)
  • 8個 4353円 +456円 (1個あたり544.125円)
  • 9個 4813円 +460円 (1個あたり534.8円)
  • 10個 5245円 +432円 (1個あたり432円)
  • 20個 9726円 +4481円 (1個あたり486.3円)
  • 30個 13785円 +4059円 (1個あたり458.6円)
  • 40個 18889円 +5104円 (1個あたり472.2円)
  • 50個 23377円 +4488円 (1個あたり467.5円)

ということで、1個追加するごとに400円から500円追加されるようですが一定の増加分にはならないですね。
また多く発注しても1個あたりの価格は下がらないどころか、注文数によっては高くなる場合もあるようですね。
個人的には、せっかくなら2個発注する、あるいは6個と10個の時がお買い得のように見えます。(細かすぎてもうしわけありませんw)
(注)今回の形状の場合の見積りなので、他の例でこの通りにはならないとは思います

RATサイズのボトム側シェルの見積り

こちらもアルミで見積もると760円となりました。
曲げ回数が少なく、穴あけもねじ貫通用の穴4つだけですので、価格もその分安くなっているようです。
それにパウダーコーティングを追加すると1068円となりました。

RATのオリジナルサイズの筐体の板金制作代とりあえずまとめ

アルミ素材上下で1セット購入した場合

無塗装 916円+760円=1676円
ブラックパウダーコード塗装 1304円+1068円=2072円

アルミ素材上下で3セット購入した場合

無塗装 1825円+1412円=3237円 > 1079円
ブラックパウダーコード塗装 2219円+1806円=4205円 > 1セットあたり1342円

ということで、1個だけ制作した場合は、HAMONDのアルミエフェクターケースよりやや高くなりますが、3個制作した場合は(最近ハモンドも高くなりましたので)逆に安くなるということですね!

但し、送料が2000円かかりますが、国内でHammondの筐体を購入しても送料1000円くらい上乗せされるので、総合的には同じような価格になると思います。
それよりもこの価格で自分で設計したサイズで筐体が作れるのが最高そうですね。

(注)デザインやサイズや穴数他の加工によって価格も異なります。

JLCCNCの送料は?

日本への送料はこのようになっています。

OCSで1300円、UPSで2500円という感じですね。基板よりもちょっと高いようですね。

ということで、送料も考えるとやはり1個(セット)だけ制作する3個以上作成するのがお得のようで、塗装込みで1セットあたり2000円を切りそう、ということで個人でもJLCCNCを使うとこの価格でエフェクターケース(筐体)を制作することが出来るようになったのは素晴らしいですね!!

この記事ではRATの筐体をお手本にして、アルミの塗装のみの筐体制作の見積価格をまとめてみました。

実は、少し小さいオリジナルサイズの筐体も発注したのですが、こちらは素材、仕上げも追加するつもりでいます。
しかし、見積もりまではいったのですが、最終的な発注方法がまだJLCCNC側の確認ができていません。
というのも、このサービス世界中で大人気(になりますよね)なようで、生産キャパシティオーバーなようで、ここ2日くらい発注できないでいます。

なので無事発注できたら次の記事にしてみたいと思っています。




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