#ToneBender

トンデモベンダー配線終了!でゲルマニウムトランジスタを選定した


トンデモベンダーの基板配線が完成した

いよいよ全てのモジュールを配線が終わりました。
こんな感じで四畳半の中に家具詰め過ぎ感満載ですw

この時点では未だテスト用のトランジスタで音出ししています。

本番用 2N404ゲルマトランジスタの選定

で、今回は本番トランジスタをセレクトするというお話です。

こちらの記事で、BOSS ToneBender TB-2Wで使われているゲルマニウムトランジスタがしっかり写っていました。

BOSS Waza TB-2W Tone Benderに使われたゲルマニウムトランジスタは何?映像じっくり観察してみて判ったこと

  • SOLA SOUND ToneBender #500 – OC84
  • BOSS ToneBender TB-2W – 2N404A

のようです。

ポイントは末尾にA付く2N404A で、おそらく米国に眠っていたトランジスタのウェハが2N404Aということだったんだと思います。

トランジスタの基本スペックをデータシートで確認した

ということで、マスターピースで使われた OC84、そして、2N404と2N404Aのスペックを調べてみました。

自作なみなさんはお馴染みかと思いますが、alltransistors.com からゲットしたデータは以下の通りです。

OC84データシート

  • Material of Transistor: Ge
  • Polarity: PNP
  • Maximum Collector Power Dissipation (Pc): 0.6 W
  • Maximum Collector-Base Voltage |Vcb|: 32 V
  • Maximum Collector-Emitter Voltage |Vce|: 20 V
  • Maximum Emitter-Base Voltage |Veb|: 3 V
  • Maximum Collector Current |Ic max|: 0.5 A
  • Max. Operating Junction Temperature (Tj): 80 °C
  • Transition Frequency (ft): 0.5 MHz
  • Collector Capacitance (Cc): 100 pF
  • Forward Current Transfer Ratio (hFE), MIN: 50

2N404 データシート

  • Material of Transistor: Ge
  • Polarity: PNP
  • Maximum Collector Power Dissipation (Pc): 0.15 W
  • Maximum Collector-Base Voltage |Vcb|: 25 V
  • Maximum Emitter-Base Voltage |Veb|: 12 V
  • Maximum Collector Current |Ic max|: 0.1 A
  • Max. Operating Junction Temperature (Tj): 85 °C
  • Transition Frequency (ft): 6 MHz
  • Collector Capacitance (Cc): 24 pF
  • Forward Current Transfer Ratio (hFE), MIN: 40

2N404A データシート

  • Material of Transistor: Ge
  • Polarity: PNP
  • Maximum Collector Power Dissipation (Pc): 0.15 W
  • Maximum Collector-Base Voltage |Vcb|: 40 V
  • Maximum Emitter-Base Voltage |Veb|: 25 V
  • Maximum Collector Current |Ic max|: 0.15 A
  • Max. Operating Junction Temperature (Tj): 100 °C
  • Transition Frequency (ft): 4 MHz
  • Collector Capacitance (Cc): 35 pF
  • Forward Current Transfer Ratio (hFE), MIN: 35

3つのゲルマトランジスタのVebの違いに注目

これを見ると2N404が耐圧が一番低くEmitter – Base Veb電圧が 12Vということです。
ToneBenderの回路の3段目のトランジスタのBaseにも電圧が掛かりますので、BOSS TB-2Wは12V昇圧モードを再現するので2N404ではちょっと危険そうですね。

一方、2N404AはVbeが25Vですので12Vのちょうど倍なので大丈夫そうです。
もしかしたらBOSSは2N404Aをゲットできたことで12Vモードを追加することにしたのかもしれませんね。

コレクタキャパシタンスも重要そう

で、2N404AとOC84で最も異なるのが、コレクタキャパシタンスで、2N404Aが35pF、OC84が100pFです。
これでおそらくですがOC84の方がちょっとダークなサウンドになりそうです。
もしかしたら、SOLA SOUND ToneBenderのブリディッシュサウンドの要因の1つかもしれませんね。

そして、BOSSの映像では、TB-2Wの回路設計ではおそらく、ベース/コレクタに位相保証用みたいなコンデンサが付加されているようですが、もしかしたら2N404Aをちょっとダークなサウンドにチューニングする役割もあるのかもしれません。

というかこれやるとノイズや発信は減りますが確実に高域が大人しくなります。

最初は2N404でテストしてました

私はテストボード段階では今でも国内でなんとか入手できる2N404を使って実験していました。

そして、そのまま本番基板でも2N404をつけてみましたが、途中で2N404と2N404Aの違いに気がついて電圧は9Vで止めていました。

冒頭のイメージ通り、まずは2N404それをそのまま移植して音出しに成功しました。

2N404Aを発注して見ると

そして、海外の某所に2N404Aを3セット9個発注したところ、2種類の石を送ってくれました。3個と6個に分けていましたの、私が何を作りたいのかを察知していたようです(^^素晴らしい!

この右側のテストボードにセットしているのがちょっと新めのやつ。

そして、もう1セットの2N404A(3個)がRCAのおそらくビンテージデッドストック品。

で、やはり、RCAの方が低性能(^^なのでしょうか?よりビンテージ的なダークで粗いサウンドになりました。

で、この3本、簡易測定器でhFEなど見て見ると、、、なんかいい感じで並んでいますね。

正にこのセットでToneBender作ってくださいな感じです。
その方には、トランジスタの2N404Aを指定しただけで、hFEや製造メーカー指定しなかったのですが、9個のうちレアなビンテージモノ3個混ぜて頂いたり(しかもfFEちょうどいい感じに揃えてくれて)して頂いたので、これはもう販売して頂いた方に感謝するしかないですね。

ということで、この記事名は”選定”としていますが、実際は買った送ってきてもらったトランジスタそのまま採用(^^という感じです。

ということで、Wazato Craft TondemoBender TB+2Wに搭載するゲルマニウムトランジスタはRCAの2N404Aに決定です。

続く、、、、





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